以前に人工毛移植をしているが、自毛植毛は可能か?

 

植毛治療には自分の毛根を後頭部などから調達する自毛植毛の他にも人工毛を用いる人工毛植毛があります。
人工毛植毛は安全性の観点から国内ではほとんど採用さていませんし、アメリカなどでは禁止されています。

 

国内では、ドナー毛根の採取のための傷を嫌って人工毛植毛が検討されることがありますが、やはり色々と弊害が起きることがあり、自毛植毛に切り替えたいという相談もあります。

 

こういった場合自毛植毛への切り替えは問題なく行えるのでしょうか?

 

不可能ではないが時間がかかる

 

人工毛を移植した部位では多くの場合感染症を起こして頭皮の状態がよくありません。

 

だからこそ自毛植毛への切り替えを望まれるわけですが、トラブルが発生したままで自毛植毛を実行することはできません。
無理に移植してもドナーが定着できずに移植が無駄になってしまうからです。

 

まずは頭皮のトラブルを解消しなければ話が始まらないので、現在植わっている人工毛を何とかしなくてはなりません。

 

頭皮トラブルが起きていない場合であればそのまま放置していれば数年で全て抜け落ちますのでそれを待っても良いでしょう。
人体は人工毛を異物とみなすので、少しずつ抜け落ちていくからです。

 

しかし炎症を起こしたり感染症に進むケースが多いので、場合によっては人工毛を医師に抜毛してもらう必要があるほか、抗生物質を投与するなどして治療が必要になるケースもあります。

 

感染症が快癒してもすぐに自毛植毛を実施することは避けた方が良いでしょう。
まだ頭皮の状態が安定していないので移植したドナーが上手く定着してくれない可能性が高いからです。

 

感染症などが一応快癒して、それから3か月〜6か月ほど様子を見るのが無難と思われます。

 

また一度人工毛植毛を実施していることから、その際の侵襲で頭皮が硬くなっていることがあります。そのため自毛植毛を実施する際に手術の難易度が上がることもしばしばです。

 

移植の際に頭皮に入れるスリットが上手くつかなかったり、より深いところまで切り口を入れなければならないので、若干ですが医師も手間が増します。
より深くスリットを入れる必要があることから出血も微量ですが多くなることもあります。

 

このことから手術に要する時間は通常の自毛植毛よりも長く見ておいた方が良いでしょう。
患者さん側の注意としては人工毛を自分で引っ張って抜こうとしないで医師の助力を得て抜毛するようにしてください。

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