スカルプ・リダクションのメリット・デメリット

 

80年代初頭の植毛治療において良く採用されたのがスカルプ・リダクションという手法です。

 

これはハゲが進行してすでに毛根が死んでしまった部位、つまりハゲ治療的にはもうなんの価値もないと言える部分の皮膚を切り取ってしまい、周囲の皮膚を引っ張ってきて縫合するというものです。

 

手術法のイメージとしては、今でいう女性のフェイスリフトアップという美容外科手術がありますね、あのようなイメージです。
要らない部分の皮膚を切り取ってしまい、周辺の皮膚を縫い付けて切り取った部位は最初から無かったことにしてしまおうというものです。

 

ではこのスカルプ・リダクションについてメリット・デメリットを見ていきましょう。

 

スカルプ・リダクションのメリットは?

 

この手法はまだハゲが広範囲に進んでおらず適用範囲が狭い段階で使用できるものですが、皮膚の切り取りから縫合までの時間は約1時間ほどでそれほど長くなく、術者・患者共に時間的負担が少なくて済むというメリットがあります。

 

投薬治療のように効果が出るまでに期間を要することもなく、縫合した時点でハゲ部分は無くなっていますから即効性という点で優れているといって良いでしょう。

 

しかしそのメリットを超えるほどのデメリットもあるため現在ではほとんど採用されることはありません。

 

スカルプ・リダクションのデメリットは?

 

この手法は切り取った分の範囲をカバーするために周囲の頭皮を引っ張ってくる必要があります。人体にとっては余計な刺激が加わるため様々な悪影響が出ることがあるのです。

 

不自然に引っ張られた頭皮にある毛根は圧力などの関係で血行が滞り、毛根が死んでしまうという事態が多く起こりました。
このせいで毛が抜ける症状をストレッチバックといいますが、切り取った部位と同じくらいのストレッチバックが起きてしまう例も少なくなかったといいます。

 

これでは手術までした甲斐が無いと患者さんの満足度もあまり良くなかったため、現在ではほとんど採用されません。

 

またこの手法は厳密には「移植」ということをするものではないので、頭皮全体の毛量は変わりません。

 

現存する毛髪数を薄く広く伸ばすようなものですから、元々髪の毛が細い場合はボリュームの無さをカバーするには物足りなく感じることもあります。

 

まずないと思いますが、この手法をクリニック等で奨められることがあったらば即決せずに他のクリニック等でセカンドオピニオンを受けた方が良いでしょう。

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